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ソフトブレーン 宋文洲氏メルマガにて、コラム連載(第三回)掲載(2011/01/28)



ソフトブレーン 宋文洲氏のメルマガにて、コラムの連載(第三回)が掲載されております。



北京ログラス山本達郎総経理の連載コラム第3回

中国に限ったことではありませんが、データを参考にしつつも、現場の情報を 大切にすることが大事だと思っています。前回・前々回と、タオバオのことに ついて書いて来ましたが、今回は中国のインターネット市場の変化について、 こうしたことも絡めて書きたいと思います。


第3回 現場感と中国インターネット市場
山本 達郎   


2006年の創業当時、弊社はまずアフィリエイト広告の営業からビジネスをスタ ートした。アフィリエイト広告とは成果報酬型の広告で、普通はどこかのサイ トに一定期間バナーを貼っていくらというものだが、アフィリエイトの場合、 広告を出してそれで成果が出たら、広告費用が発生するという費用対効果の高 いモデルである。

当時、既にアメリカや日本ではこうした手法は定着しているというデータが出 ており、これから中国でも広まるだろうということで、ここに狙いを絞ったの である。しかし、いざ蓋を開けてみると、一部ではうまく活用している企業も あったが、不正クリックや不正登録など色々な問題があり、少し市場に対して 早いのではないかと感じた。もちろん弊社が駆け出しのベンチャーで信用や営 業力も足りないからというのもあるだろうと思い、一生懸命営業していたが、 どうもそれだけではなさそうだと感じた。

そこで、2007年頃からは、検索エンジンマーケティング(SEM)のビジネスに 軸足を移していった。これはYahooやGoogle、中国では百度等といった検索エ ンジンでキーワードを検索した際にサイトが上位に表示されるというものである。

これにもリスティング広告とSEOの2種類があるのだが、リスティングのテレ アポをしてみると、10件電話しても、やっと1件話しを聞いてくれるかどうか という状態で、飽和状態だと感じた。その一方で、SEOのテレアポをしてみる と、まだ知られておらず、10件中3、4件が話しを聞いてくれるほど、興味を 持ってもらえることになった。これは、ニーズがあると思い、皆でテレアポを たくさんして、私も中国語で営業電話をかける等して、営業をしていった。

しかし、中国は人口も多く、会社も多い。その1年後の2008年頃には、SEOの 電話をかけると、「よく知ってるから値段だけ教えてくれ」と言われたり、 「他社はこんなに安い値段でやると言っている」と有り得ない額を言われたり、 「御社でSEOの電話は今日5件目です」と言われたりするようになった。それこ そ雨後の竹の子のように、多くの企業がSEO市場に参入して過当競争状態になり、 また人件費も安いため価格競争に陥ってきたのである。

もちろん今まで積み上げてきたノウハウや技術もあるので、だからと言って、 すぐに辞めるというわけではないのだが、やはり他社と差別化をするサービス を考えたり、新しいサービスを考えて、パッケージを作る等の工夫をすること になった。

2009年頃からはタオバオを始めとするEC市場が伸び始めてきたのを目の当たり にし、それらについてのビジネスをスタートしたり、本を出版させて頂いたり したのは、第1・2回で書かせて頂いた通りである。また、2011年以降の新しい トレンドとして非常に期待が持てると思っているのはモバイルインターネット である。

もともと2007年前後でも、モバイルサイトでユーザー数が数千万人に達した等 と発表しているところもあったが、北京でさえ、街中や地下鉄等で携帯電話で ネットを使ってる人を見かけることはなかった。おそらく画面が小さい、接続 速度が遅い等の理由もあったのだろう。しかし、最近のスマートフォンの登場 以降、非常に良く見かけるようになった。

電車の中で、ブログやツイッターをする、SNSや電子書籍を見るなど、目に見 えて増えてきている。タオバオでも、ビジネスマンの帰宅する18~21時にモバ イルから購入すると割引になるというセールも実施する等、力を入れている。 インフラやデバイスも市場ニーズを満たせるまでに発達してきており、ここ1、 2年で急速に発展するのではないかと思う。

このように、データを参考にしつつも、現場を歩き、行動を起こし、自分の目 で見て、肌で感じて、ビジネスの方向性や戦略の決定に反映して行くことが大 事なのではないかと思う。中国市場についても、日本でテレビ・新聞・ネット 等のニュースを見たり聞いたりするのと、現場に来て実際に感じるのとでは、 きっと異なるものがあるのだと思う。

弊社ではインターネットのビジネスを行っているが、こうしたアナログな現場 感やリアル感を大切に、今後も行動を続けて行きたいと思う。弊社はまだまだ 駆け出しのベンチャーであるが、中国に来ている日本人として、企業として、 日本の皆様にもこうした情報を発信する等、お役に立てればと思っている。

(終わり)

 

 

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 (バックナンバーはこちら)
 > 第一回 「急発展する中国EC市場とその背景」

 > 第二回 「100万人のタオバオチルドレン」

 

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